あいさつ

2003年7月15日
朝、「教室」に入ると、新しい席順が指定されていた。
きのうまでは自由で、私は何となく、初日に座った席に続けて座って、
隣の人(10歳ほど年上)とも少々話したりしていた。
自分の名札を後ろから探していって、なんと中央一番前にあることを
発見。まじ?勘弁してよ〜。(涙)

講師(♂)は前の自分の席にもう座っていた。目の前。
一瞬「おはようございます」と言いかけたが、この講師、とっても
とっつきづらいというか、そういう雰囲気になっていても「ずらす」タイプ
の人なので、なんとなく言いそびれて席についた。

「授業を始める前にひとつ」と、珍しく講師が話し始めた。
「皆さん、挨拶しませんねぇ。挨拶もできない人間なんてだめです」
あちゃーー。試されてたか。手に乗っちゃったよ。
そして、「あいさつ」にはこんな意味がある、なんてボードに書いて説明。

「あ」・・・明るく(葬式の時以外)
「い」・・・いつも
「さ」・・・先に
「つ」・・・続けて

ふーん、なんかこじつけのような気がするけど、とにかく「先に」は
重要かも。いい大人になって、学んじゃった。

それから、講義中に意外な話も聞いた。
多分50歳前後のその講師は、週3回人工透析を受けているという。
「だから僕は保険には入れないんです」と。
人工透析か・・・。一口じゃ言えないけど、健康な人間から見たら
とても過酷なことだと思う。
人間、外見だけじゃわからない。
そういうものを抱えながらも毎日社会で自分の責任を全うしている人が
いるということをつい忘れていた。

今日は用があったので、少し早く早退させてもらったが、黙って帰る人の
多い中、「失礼します」と頭を下げたら、大きく頷いてくれた。

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